おはようございます。今日は久しぶりにビル胃・エヴァンスの事を書くので、興味のない方はスルーして下さい。エヴァンスはリバー・サイドって会社からデビューし相当な録音を残したが、殆どはLP時代に音源化されていた。一番最後の録音は会社の倒産時期に重なり未発売になった録音もあった。迂闊にも昨日クロノジカルにCD化されたのを聴いていて気が付いた。解説によれば倒産騒ぎでテープが行方不明、本来入るケースでない物に入っていたが発見され世に出たとの事。それまで全く使われなったマスターテープなのでクタビレ感が全くなく、素晴らしい音質でソロピアノが楽しめる。エヴァンスソロピアノはトリオの時より更に演奏の密度が高く、和音構成も複雑精妙に聞こえる。先に演奏した曲の残響が消えないうちに次の曲を弾き始め、メドレーとしたパートすらあるが相当に乗った状態で録音したみただが、破綻はしていない。確かにクラシックの勉強をタップリし、和音の使い方は現在のプレーヤーでも超える事は不可能に聞こえる。康子さんは楽しくないって言うがそれは正しい感想だ。でも人はそこに深く魅入られるのだ。ワインだとオーゾンヌがそうだ、黒く冷たい液体が胃の中に滑り込むだけ、華やかさの欠片すら存在せずにだ。飲み手はその冷ややかさ、冷徹さに魅了されてあの高価なワインに手を出す。勿論エヴァンスの演奏は冷ややかでは無く、激しい、滅多にない程にだが、どこかに覚めた部分がある。だから人はエヴァンスに魅了されるだ。もう半世紀以上聞き続けているが間違いなく死ぬまで彼がベストの存在だ。


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