このシャトーほど不遇、不運、と言う言葉が似つかわしいシャトーも少ないのではないか、と思っている。
今は一時ほどでは無いが、アドヴォケイトが一世風靡してた十数年前
三版でこのシャトーは滅茶苦茶な書かれ方をしていた。
幸い私はその本を津波で流して、呪縛から離れたが未だに・・・イヤもうその話は止めて、ジローの話に戻ろう。
80年代の何VTはかなりの数量を販売、飲んでもいるが、このシャトーのワインは、ふっくら柔らかでなんとも言えないエスプリを感じさせる物であるが、そこがP氏には解らんらしかった。
評価は低く、その結果かどうかは推測だが1999年にムエックスに買収されて、オザンナ、セルタン・マゼイルと看板を変え、プライスタグも大幅に変わった。一部はネナンにもなった。
確かに隣地がペトリュス、セルタン・ド・メイ、ヴュー・セルタンであるからムエックスが喉から手が出る程欲しかったのだろう。
オザンナも飲んでみたが、強烈な凝縮度で値段を高くした・・その代わりに、ジローが持っていた人懐こい味、無理を嫌う、無理を感じさせないエスプリは消え去ったと感じた。